3.測量起点はどこか
図3は上ツ道路上での,横大路を越えてからの標高である。図2の黄色の点線での屈折部分から300mほど南の所に高低差20m程の丘があり,ここから上ツ道の測量を行ったと考えられる。
図3 上ツ道終端付近の標高図
[Google Earth Proによる]
4.まとめ
定説「上ツ道は安倍山田道と横大路で交わる」を検証したが,上ツ道は安倍山田道と横大路で交わらない可能性が高いことが判明した。古道に関連して定着している定説は確認してみる必要がある。
上ツ道は横大路上で下ツ道から2.118kmx2の間隔で敷設されたと推定されているので,敷設は古い順に以下と推定できる。
@安倍山田道(推古朝)
A横大路(?)
B下ツ道(斉明朝,定説1の検証より)・上ツ道(斉明朝,下ツ道と同時期)