**************************************************************************  月食図描画プログラム LMAP.EXE ドキュメント **************************************************************************                     LMAP.EXE Ver. 1.11 1996.04.08                       Copyright (C) 1993-6 客星                         ( Nifty-Serve I.D. GAH02017)    1.概要  LMAPはベッセッル要素を基に月食の可視範囲をメルカトル世界地図上に表示 するソフトウエアです。具体的には半影食、本影食、皆既食の開始及び終了時間を ベッセル要素から計算し、それに基づいて地球上で見える範囲を描きます。その他 のパラメータとして、サロス番号、最大食時間場所、半影及び本影接触開始終了時 間、食継続時間等も表示します。  世界地図表示後にはその月食における特定の場所での地方時表示での月食食開始 終了時刻及び最大食の時間・食分及びその進行状況を表示出来ます。また半影、及 び本影に月がどのような角度で入って行くかを表示するモードも用意しました。  LMAPもEMAP同様に地球儀の表示、地図デ−タ及び地球儀への表示は若浦 力(PFB02336)さん作成GMAPプログラムのソ−スをほとんどそのまま使用させて いただいています。  なお、ファイルサイズの関係で本リリースでは1951年から2200年迄の全 月食及び古代月食も一部収録しました。古代月食の計算は使用軌道要素、デルタT の値等で多分に違ってきますのLMAPでの結果が当然ながら絶対のものではあり ません。 尚、ベッセル要素はBC3000年からAD4000年までの計算しており一部分 FSPACE LIB2に登録済みです。御利用下さい。 1.1 プログラム作成環境とマシン動作環境 1)PC98用プログラム PC98用プログラムはターボC VER.2.0で記述しコンパイルしました。 動作を確認したハードウエアは以下のとおりです。  PC−9801RA  PC−9801nv その他の機種については不明です。(古い機種はグラフィックの関係で動かない可 能性があります。また、アナログカラー16色/グラフィック2画面を前提にして おり、デジタルRGBはサポートしていません。) ************************************************************************** * 注意事項: * * PC98用のLMAPはDOS版一太郎との相性が悪いですので、一太郎を * * 使用した後は、必ずマシンをリセットしてからLMAPを使用して下さい。 * * そのままで使用した場合領域塗りつぶしの所でハングします。 * * (リセットで復旧させるしかありません。) * * * * 一部のパソコンではLMAPを2度目に起動させた場合に表示が異常になる * * 場合があるようです。その場合はWindowsのDOSの窓で起動する様 * * にして下さい。 * * * ************************************************************************** 2)IBM互換機用プログラム IBM互換機用プログラムは TURBO C++ VER.2.0で記述しコンパイルしました。 動作を確認したハードウエアは以下のとおりです。  GATEWAY2000 486DX2/50E その他については不明です。グラフィックについてはTURBO C++のEGAVGA.BGIをオ ブジェクで組み込んでいますが、確認はVGAモードしかしておりません。 またDOS/Vモードはサポートしていません。但し、DOS/V上の日本語版 Windows3.1のDOSのウインドウで動作させることは可能です。 1.2 バージョンアップ内容   バージョン1.0から1.1へのバージョンアップでは次の機能を追加修正しました。  1)月食計算年代範囲の拡大    月食計算範囲をBC3000年からAD4000年迄に拡大しました。これ    により別途提供予定のベッセルファイルと合わせ記録に残る全ての月食の検    証が可能となりました。  2)デルタTの計算式の変更    月食計算範囲拡大に伴い古代及び未来のデルタTの計算式を改訂しました。  3)地方標準時での時間表示    特定の場所での月食状況表示で地方標準時での時間表示を追加しました。  4)サロス番号での検索    サロス番号にての検索が可能となりました。  5)観測地点をファイル化    EMAPと同じ形式で観測地点をファイル化しました。 2.リリースファイル内容および使用方法 2.1 通常(LMAP****.LZH)リリースの場合。 LMAP****.LZHを解凍すると以下のファイルができます。 1) README.LMA 概略説明ファイル 2) LMAP.EXE 実行ファイル プログラム本体 3) LMAP.DOC 本ドキュメントファイル 4) MC****.PRN 月食の時代別ベッセル要素 5) LOCATION.JPN 都市情報ファイル(PC98用ソフトの場合) LOCATION.ENG 都市情報ファイル(IBM互換起用ソフトの場合) 注意: EXEファイルとPRNファイルは同じディレクトリに置いて下さい。 3.起動および使用方法 3.1 起動    LMAP.EXEは    >LMAP↓    で起動します。    *.PRNのファイルがあるディレクトリにて起動して下さい。    パラメータ設定画面が現れます。 3.2 パラメータ設定画面 DISPLAY TYPE :通常”0”(COLOR)を入力下さい、ラップトップの 液晶の場合”1”(B/W)で赤道、グリニッジ線の濃度 を落とせます。「領域塗りつぶし」の関係で”1”の場合 でも各領域の色は替えていません。 その他”2”−”4”の表示方式があります。 8色表示の場合は”2”を選んで見て下さい。          ”3”は経度緯度線が30°間隔になります。  また”4”では経緯度線が表示されません。 月食選択方法  :”0”全ての月食を表示          ”1”月食タイプでフィルターをかけます。          各月食のタイプの日本語名(英語名)は以下です。          1.皆既月食(Total Lunar Eclipse)          2.部分月食(Partial Lunar Eclipse)          3.半影月食(Penumbra Lunar Eclipse)          ”2”観測地と食分でフィルターをかけます。          まず食分、次に観測地を入力下さい。最大食時点での観測地の          食分及び月高度が地球儀右下に表示されます。月高度は−15°          まで許容していますので詳しい状況は”各地の食状況”ルーチ          ンで見て下さい。          ”3”サロス番号でフィルターをかけます。          サロス番号を入力下さい。次に入力した年月から400年先ま          での間で最初にサロス番号が同じ月食を表示します。          "NEXT"で次のサロス番号が同じ月食を表示します。 3.3 年代設定画面 YEAR :表示したい月食の起きた年を入力下さい。 紀元前の年代については古天文学(天文年代学)では年代の連続 性が取れるようにBC1年を0年としそれ以前もBC.N年を− (N−1)年と表示します。これで例えばAD10年からBC1 0年(−9年)まで何年あるかとかは、10−(−9)=19と かで計算できます。 例えばBC100年は”−99”を入力下さい。 MONTH :表示したい月食の起きた月を入力下さい。 尚、入力した年月に月食が無い場合は、入力した年月を越えて間近の月食が表示さ れます。また2000年7月の様に同じ月に2回の月食がある場合、月の後半にあ る月食を見る為には7.5とか小数点以下を付けて入力下さい。 3.4 地図表示画面 まず最初に入力した年月の月食が表示されます。 緯度経度の線は"DISPLAY TYPE"が"0","1","2"では15°間隔(時差1時間)、緯 度の線は10°間隔です。  画面に表示される各線の意味は皆既月食の時右から以下です。  半影接触開始時に月の入り  本影接触開始時に月の入り  皆既  開始時に月の入り  皆既  終了時に月の入り  本影接触終了時に月の入り  半影接触終了時に月の入り  半影接触開始時に月の出  本影接触開始時に月の出  皆既  開始時に月の出  皆既  終了時に月の出  本影接触終了時に月の出  半影接触終了時に月の出 画面の表に表示される値の説明は以下です。 GAMMA      :基準面にて地球の影の中心より月の中心迄の最短時の距離。          マイナスは地球の中心より南を通ったことになります。   UD :本影食の継続時間(単位:分) TD :皆既食の継続時間(単位:分) PG :半影に対する最大食時の食分 TG :本影に対する最大食時の食分 ・画面下に以下のファンクションキーの表示が出ます。  ”PLACE ”キー :特定の場所での月食状況が表示出来ます。           (3.5参照)   ”UMBRA ”キー :半影及び本影を中心として月食の進みぐあいを表示します。           (3.6参照)  ”MAP ”キー :特定地域の食状況を計算後地球儀画面に戻るキーです。 ”STOP ”キー :月食線を描いている時にストップ出来ます。          自動前進(AT)機能のストップもこのキーです。 ”AT/STR”キー :自動前進表示が出来ます(デモ用)。月食描画を"STOP"キー          で止めた時のリスタートもこのキーです。ただ描画を途中で          STOPした画面でのリスタートは出来ません。 ”NEXT ”キー :表示した同じモードの次の月食が表示されます。  ”YEAR ”キー :年代設定画面に戻る。同じモードで別の月食を表示します。  ”MODE ”キー :モード設定画面に戻る。  ”END ”キー :プログラム終了。 3.5 特定の場所での月食状況表示  あらかじめ22の地点が登録されていますので登録されている場所でいい場合に は番号を入力ください。登録されていない場所の場合には”23”を入力し緯度経 度を度表示にて入力下さい。尚、東経が+、西経が−、及び北緯が+、南緯が−で す。月高度(ALT)がマイナスの場合実際には見えません。  尚、”mag”は本影に対しての食分、”Alt”月の高度、”Az”は月の位置を真南 から西方向をプラスとして測った方位角です。 3.6 半影及び本影を中心とした月食の進みぐあいの表示  半影及び本影を中心として、月がどのように影に入って行くかを表示します。  表示する点の時間は:   ・半影との接触時   ・本影との接触時   ・皆既の開始終了時   ・最大食時  またあらかじめ3.5の特定の場所での計算をして、月の出或いは入りで月食が 終わる場合はその地点も赤で表示します。 3.7 その他注意事項  ・地方時間は(UT+観測値/15°)で計算していますので、JSTの様な標   準時ではありません。注意してください。 ・地方標準時は(UT+INT(観測値/15°+0.5))で計算していま すので、実際に使用されている標準時とはずれる場合があります。  ・入力値のチェックは甘いので、注意して下さい。 入力は数字のみです。  ・”^C”で終了することや、小プロセスとして動作させるのも避けて下さい。  ・地図は文字も含めグラフィック画面に出していますので、印刷はH-COPY.EXE   等を常駐させて行ってください。 4.計算式・データの出典及び参考文献 4.1 ベッセル要素  太陽の位置計算はJ.MEEUS「ASTRONOMICAL ALGORITHMS」のVSOP理論に基づく 位置計算法を使用。月の位置計算はM & J CHAPRONTの「LUNAR TABLE AND PROGRAMS FROM 4000BC TO AD8000」のELP2000−85に基づく位置計算法により計算し ています。なお月の計算はAD500年までを「FULL PRECISION」それ以前を「MI DDLE PRECISION」で計算しています。  これらで求めた太陽と月の位置要素から、US NAVAL OBSERVATORY「EXPLANATORY SUPPLEMENT TO THE ASTRONOMICAL EPHEMERIS,1974版」 に記載の計算方式にてベッ セル要素を計算しています。またK(K=0.272274を使用)等の月食定数はもこの本 に記載の値を使用しています。 4.2 EC****.PRNファイルにあるベッセル要素の説明 各月食は各3行よりなります。 ・1行目 YEAR,MONTH,DAY :月食の最大食時の日付(UT)です。 TYPE :月食のタイプです。         1:皆既月食(Total Lunar Eclipse)         2:部分月食(Partial Lunar Eclipse)         3:半影月食(Penumbra Lunar Eclipse) MAG1 :半影に対する最大食時の食分 MAG2 :本影に対する最大食時の食分 GAMMA      :基準面にて地球の影の中心より月の中心迄の最短時の距離。         マイナスは地球の中心より南を通ったことになります。   JD       :上記γ(最大食)に於いてのユリウス日(UT)。 K       :2000年1月21日を0とした、満月の回数。 SAROS     :サロス番号。         アルゴリズムが良く分からないので、J.MEEUS & M.MUCKE 「CANON OF LUNAR ECLIPSES(-2002 TO 2526)」より逆算し てあります。 T0 :以下のベッセル要素の基準t=0となる時間(ET)。 ・2行目 X0,X1,X2,X3 : X要素、X = X0 + X1*t + X2*t*t + X3*t*t*tで計算される。 Y0,Y1,Y2,Y3 : Y要素、Y = Y0 + Y1*t + Y2*t*t + Y3*t*t*tで計算される。 M0,M1 : グリニッジ恒星時、M = M0 + M1*tで計算される。 ・3行目 L10,L11 : L1要素、L1=L10 +L11*t で計算される。 L20,L21 : L2要素、L2=L20 +L21*t で計算される。 L30,L31 : L3要素、L3=L30 +L31*t で計算される。 RA0,RA1 : 月の赤経、RA = RA0 +RA1*T で計算される。 DEC0,DEC1 : 月の赤緯、DEC = DEC0 +DEC1*T で計算される。 4.3 月食各種値の計算 「EXPLANATORY ・・・,1974版」により計算しています。なお「EXPLANATORY ・ ,1992版」では演習問題が削除されているので、プログラムを作るには若干難があ ります。 4.4 特定の場所での月食状況 「EXPLANATORY ・・・,1974版」により計算しています。 また月の出、月の入り(0°で計算)で終了する場合は、その時刻及びその時の食 分も表示します。 4.5 半影及び本影を中心とした月食の進みぐあいの表示 「EXPLANATORY ・・・,1974版」により計算しています。 4.6 デルタT EMAPでは主にF.R.STEPHENSONさんが算出した値を使用しています。 ・1620年から2000年迄。 2000 >= year >= 1620 :「ASTRONOMICAL ALMANAC」のテーブルに載る値の補間 ・1620年以前はF.R.STEPHENSONさんが1986年に「ATLAS OF HISTORICAL MAPS,EAST ASIA 1500BC-AD1900」で使用した以下の値を使用。 1620 > Year >= 948 : 50.6 + 67.50*t + 22.5*t*t (1) 948 > Year >= -175 : 2715.6 + 573.36*t + 46.5*t*t (2) ・−175年以前はウガリット日食を考慮し K.M.Borkowskiさんが1988年に発  表した以下の式をベースにF.R.STEPHENSONの式と合わせた結果を使用しています。 K.M.Borkowskiの式= 35.0*(t+3.75)*(t+3.75) +40.0 (3) (月の軌道に対し) EMAPに使用の式 -175 > Year : 1078.3 + 341.5*t + 39.3*t*t (4) それぞれの式でのデルタTの値を参考迄に添付します。 year (1) (2) (3) (4) 1600 140.6 1166.2 66.4 341.1 1400 455.6 949.4 276.4 444.1 1200 950.6 1104.7 781.7 861.5 1000 1625.6 1632.0 1582.4 1593.3 800 2480.6 2531.3 2678.4 2639.5 600 3515.6 3802.6 4069.8 4000.1 400 4730.6 5445.8 5756.6 5675.1 200 6125.6 7461.1 7738.7 7664.5 0 7700.6 9848.4 10016.2 9968.3 -200 9455.6 12607.7 12589.0 12586.5 -400 11390.6 15739.0 15457.2 15519.1 -600 13505.6 19242.2 18620.8 18766.1 -800 15800.6 23117.5 22079.7 22327.5 -1000 18275.6 27364.8 25834.0 26203.3 -1200 20930.6 31984.1 29883.6 30393.5 -1400 23765.6 36975.4 34228.6 34898.1 -1600 26780.6 42338.6 38869.0 39717.1 -1800 29975.6 48073.9 43804.7 44850.5 -2000 33350.6 54181.2 49035.8 50298.3 -2200 36905.6 60660.5 54562.2 56060.5 -2400 40640.6 67511.8 60384.0 62137.1 -2600 44555.6 74735.0 66501.2 68528.1 -2800 48650.6 82330.3 72913.7 75233.5 -3000 52925.6 90297.6 79621.6 82253.3 ・2000年以降 2000年以降はF.R.STEPHENSONさんが1982(A)、84(B)、86(C) に発表した1600年以前の以下の式を適用するのが通常です。しかし、2000 年代前半はあまり合わないので、2307年までは1910年から1990年迄の 値を多項式近似した(D)の式をEMAPでは使用しました。 2307年以降は (B)の式を使用しています。それぞれの式でのデルタTの値を参考迄に添付しま す。 (A) : -15+32.5*(year-1810)*(year-1810)/10000 (B) : 25.5*(year-1800)*(year-1800)/10000 = 102.0 + 102.0*t + 25.5*t*t (C) : 22.5*(year-1850)*(year-1850)/10000 = 50.6 + 67.50*t + 22.5*t*t (D) : 64.7 + 86.8*t + 34.4*t*t year (A) (B) (C) (D) 2000 102.3 102.0 50.6 64.7 2200 479.3 408.0 275.6 375.9 2400 1116.3 918.0 680.6 962.3 2600 2013.3 1632.0 1265.6 1823.9 2800 3170.3 2550.0 2030.6 2960.7 3000 4587.3 3672.0 2975.6 4372.7 3200 6264.3 4998.0 4100.6 6059.9 3400 8201.3 6528.0 5405.6 8022.3 3600 10398.3 8262.0 6890.6 10259.9 3800 12855.3 10200.0 8555.6 12772.7 4000 15572.3 12342.0 10400.6 15560.7 ・月の軌道に対するデルタT ただ月の軌道要素に対するデルタTは「LUNAR TABLE・・ 」が-23.8946"/cy2の潮 汐パラメータを使用しているので「ASTRONOMICAL ALMANAC」 に記載の以下の補正 を全年代に対し行っています。 デルタT補正= -0.000091(-23.8946+26)(year-1955)^2             = 0.39 + 1.72*t + 1.92*t*t 4.7 LMAPの精度 FREAD ESPENAK「FIFTY YEAR CANNON OF LUNAR ECLIPSES:1986-2035」(A), US NAVAL OBS.「THE ASTRONOMICAL ALMANAC」(B)、LMAP(C)で1993 年にある2つの月食を比較すると以下の様になります。            (A)      (B)       (C)  1993.06.04月食 使用デルタT(SEC) 59.7 58.0 59.3 HH:MM HH:MM HH:MM 半影食開始 (UT) 10:10.6 10:10.8 10:10.7 本影食開始 (UT) 11:11.0 11:11.2 11:11.2 皆既食開始 (UT) 12:12.0 12:12.2 12:12.1 最大食 (UT) 13:00.4 13:00.5 13:00.4 皆既食終了 (UT) 13:48.8 13:48.7 13:48.7 本影食終了 (UT) 14:49.9 14:49.7 14:49.7 半影食終了 (UT) 15:50.4 15:50.2 15:50.2 1993.11.29月食 使用デルタT(SEC) 60.1 58.0 59.6 HH:MM HH:MM HH:MM 半影食開始 (UT) 3:26.9 3:27.1 3:27.2 本影食開始 (UT) 4:40.2 4:40.4 4:40.4 皆既食開始 (UT) 6:02.3 6:02.2 6:02.1 最大食 (UT) 6:26.0 6:26.1 6:26.1 皆既食終了 (UT) 6:49.9 6:50.1 6:50.1 本影食終了 (UT) 8:12.0 8:11.9 8:11.8 半影食終了 (UT) 9:25.1 9:25.0 9:25.0 4.8 このバージョンに含めた古代月食のリスト  ・アルマゲストに記載の古代月食   -720.03.19 -719.03.08 -719.09.01 -620.04.21 -522.07.16 -501.11.19 -490.04.25 -382.12.23 -381.06.18 -381.12.12 -330.09.20 -200.09.22 -199.03.19 -199.09.11 -173.05.01 -145.04.21 -140.01.27 -134.03.21 125.04.05 133.05.06 134.10.20 136.03.06  ・日本古代月食記録(日本天文資料より)   643.06.07 (日本からは見えず。)   680.12.12   785.10.22   834.02.27   843.09.12   845.07.22  ・その他   1453.05.22 コンスタンチノープル陥落直前にあった月食。   1504.02.29 コロンブスが利用したと言われている月食。 4.9 その他 プログラムの構想/作成/検証に以下の資料を利用しました。 ・斉藤国治著「古天文学」1989、恒星社厚生閣。       「古天文学への道」1990、原書房。       「古天文学の散歩道」1992、恒星社厚生閣。 ・渡邊敏夫著「日本朝鮮中国・月食月食宝典」1979、雄山閣。 ・神田茂 著「日本天文史料」1935、恒星社。 ・長谷川一郎著「天文計算入門」1986、恒星社厚生閣。 ・J.MEEUS著「ASTRONOMICAL ALGORITHMS」1991,Willmann-Bell,Inc.       「ELEMENTS OF SOLAR ECLIPSES:1951-2200」1989,Willmann-Bell,Inc. 「CANON OF SOLAR ECLIPSES(1898-2510) 」1966,PREGAMON PRESS. ・J.MEEUS & M.MUCKE共著「CANON OF LUNAR ECLIPSES(-2002 TO 2526)」1992,             ASTRNOMISCHES BURO ・FREAD ESPENAK 著「FIFTY YEAR CANNON OF LUNAR ECLIPSES:1986-2035 」1987, NASA(SKY PUBLISHING CORPORATION). ・M & J CHAPRONT著「LUNAR TABLE AND PROGRAMS FROM 4000BC TO AD8000」1991, Willmann-Bell,Inc. ・US NAVAL OBSERVATORY編     「EXPLANATORY SUPPLEMENT TO THE ASTRONOMICAL EPHEMERIS,1974版」 ・F.R.STEPHENSON AND M.A. HOULDEN著「ATLAS OF HISTORICAL MAPS,EAST ASIA 1500BC-AD1900」1986, Cambridge University Press. ・T.R.OPPOLZER著「CANON OF ECLIPSES」Reprint,1962,Dover Publication,Inc. ・G.J.TOOMER著「PTOLEMY'S ALMAGEST」1984,Springer-Verlag Version 1.10(PC98版&IBM版)のデルタT検討にあたり参考にした文献 特にウガリット日食関連資料 ・F.R.STEPHENSON「THE EARLIEST KNOWN RECORD OF SOLAR ECLIPSE」 NATURE,VOL228, 14 NOV. 1970 ・J.F.A.SAWYER & F.R.STEPHENSON「A TOTAL ECLIPSE OF THE SUN OBSERVED IN ANCIENT UGARIT」BULLETIN OF THE SCHOOL OF ORIENTAL AND AFRICAN STUDIES, VOL.XXXIII PART.3 1970 ・T. DE JONG & W.H.VAN SOLDT「THE EARLIEST KNOWN SOLAR ECLIPSE RECODE REDATED」 NATURE,VOL338, 16 MARCH 1989 ・CHRISTOPHER B.F. WALKER「ECLIPSE SEEN AT ANCIENT UGARIT」 NATURE,VOL338, 16 MARCH 1989 ・K.M.BORKOWSKI 「ELP2000-85 AND THE DYNAMICAL TIME - UNICERSAL TIME RELATION」 ASTRON.ASTROPHYS. 205,L8-L10,1988 5.補足事項 本プログラムは無保証です。本プログラムの使用によっていかなる損害が生じて も、いっさい責任は負えません。ただ、バグ・改善要望などありましたらお知らせ ください、出来るだけ対応したいと思います。 他のNETへの転載、再配布等は自由に行って下さい、特に制限しません。ただ し営利目的(無償配付を含む)での本プログラムの利用は禁止します。また著作権 は放棄していません。  IBMコンパチ版(でもDOS/V版ではありません。)も一緒に使っている為、 英語の表現が多くなっています。  地球儀を描いている最中に”ゴミ”が出て領域塗りつぶしがうまく行かない場合が あります(当方所有のPC−9801RAにて)しかしIBM版では発生しません。 原因は良く分かりませんが、コンパイラか、ハード固有の問題と思いますので、目を つぶって下さい。 6.本プログラムの履歴  1993年 5月10日 version 1.0 完成/FSPACEに公開 1996年 3月13日 version 1.1公開(PC98版&IBM版)   ・月食計算年代範囲の拡大(BC3000年からAD4000年迄)    ・デルタTの計算式の変更    ・地方標準時での時間表示の追加    ・サロス番号での検索の改良    ・観測値をファイル登録とした。 1996年 4月 8日 version 2.11(PC98版&IBM版)    ・バグ修正(BC1200年でファイル処理が連続していなかった。) 7.おわりに 本プログラムのベースとなった地球儀プログラム(GMAP)を作成され、ソー スを公開されてている、若浦 力(PFB02336)さんに感謝致します。  「古天文学」、「古天文学の道」を始め斉藤国治先生の著書からは月食記事やデ  ータをたくさん引用させていただいています。この場にて御礼申し上げます。  また、EMAPをダウンロードされた皆様、及びコメントを頂いたFSPACEの方々  にもお礼申し上げます。また御意見御感想をお待ちしております。