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今月発売の星ナビ11月号にサイディング・スプリング(C/2013A1)彗星という彗星が、日本時間10月20日午前3時28分に火星の表面から13万kmを通過するという記事があったので、開発中のソフトで計算してみました。（なので今回はソフトの添付は無しです。）
またNASAの10/5の記事によると
「Comet C/2013 A1, also known as comet Siding Spring, will pass within about 87,000 miles (139,500 kilometers) of the Red Planet -- less than half the distance between Earth and our moon and less than one-tenth the distance of any known comet flyby of Earth.(中略)Siding Spring's nucleus will come closest to Mars around 11:27 a.m. PDT (2:27 p.m. EDT), hurtling at about 126,000 mph (56 kilometers per second). This proximity will provide an unprecedented opportunity for researchers to gather data on both the comet and its effect on the Martian atmosphere. 」となっていてもう少し詳しい情報がわかりました。
①観測データのダウンロード
まずは軌道要素を計算するためにMPCのWEBからC2013A1の観測データをダウンロードしたものがC2013A1.txtです。
②彗星の軌道要素の計算及び要素変化法による改良
この観測データを基にオルベール法で放物線軌道の計算を行い、その後に要素変化法にて軌道改良した結果がresults1.txtです。
③摂動を加えた軌道要素の改良
軌道要素をもとに、数値積分による摂動を加えて軌道改良した結果がresults2.txtです。
④火星への最接近距離/時刻を求める
改良した軌道要素を初期値として、EPOCH(2456940.5(2014/10/10))から近日点通過日(10/25)までを0.00007日(6秒)刻みで数値積分したときの各惑星/小惑星への最接近距離の結果が以下。
最接近距離(AU) 日付(JD) 日付 惑星等
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0, 1.3987168, 2456955.802381, 2014/10/25.30 太陽
1, 1.1664317, 2456940.500000, 2014/10/10.00 水星
2, 1.5491092, 2456955.802381, 2014/10/25.30 金星
3, 1.4118159, 2456940.500000, 2014/10/10.00 地球
4, 0.0009327, 2456950.269457, 2014/10/19.77 火星
5, 6.6804365, 2456955.802381, 2014/10/25.30 木星
6, 9.4227655, 2456955.802381, 2014/10/25.30 土星
7, 19.5015643, 2456940.500000, 2014/10/10.00 天王星
8, 28.7467746, 2456940.500000, 2014/10/10.00 海王星
9, 31.4122706, 2456955.802381, 2014/10/25.30 冥王星
10, 1.4134296, 2456940.500000, 2014/10/10.00 月
11, 2.1863502, 2456955.802381, 2014/10/25.30 Ceres
12, 2.9421997, 2456955.802381, 2014/10/25.30 Pallas
13, 1.2611215, 2456955.802381, 2014/10/25.30 Vesta
14, 4.5985512, 2456940.500000, 2014/10/10.00 Hygiea
15, 1.5584404, 2456955.802381, 2014/10/25.30 Eunomia
この結果よりまず火星への最接近距離は0.0009327AUなのでkmに変換すると、
最接近距離=0.0009327x149597870.7(1AU)=139529.9km
時刻=0.769457日(TT)=18.46697h+9h(日本時間)=10/20 3時28分am（JST）
時刻=0.769457日(TT)=18.46697h-4h(米東時間)=10/19 2時28分pm（EDT）
となり、NASAの記事とほぼ同じ結果が得られることが確認できた。
時刻の１分の差は力学時との違いΔＴ（約70秒）の差。
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