ここでは宋代に開発されたオーバーフロー型二段漏刻の検討をします。
オーバーフロー型二段漏刻
構造としては右図となります。通常の2段式と違うのは第2槽の途中に排水口がついていることです。排水口によりこの位置より水位は上がらないことになります。
ここで各槽のパラメータは最初に設計した値の通りとします。(断面積=32.8cmx32.8cm、d1=d2=0.1cm、H2=200mm)
各槽の水位の計算は以前計算したように以下となります。
各水槽の水位の計算
第1水槽の減水量q1(mm):q1=N/A*R1*d1*d1*root(h1+H1)*dt
第2水槽の減水量q2(mm):q2=N/A*R2*d2*d2*root(h2+H2)*dt
従って、第2槽の水位は以下となります。
h2=h2+q1-q2
=h2+N/A*R1*d1*d1*root(h1+H1)*dt-N/A*R2*d2*d2*root(h2+H2)*dt
ここで(h1+H1)>(H2)であればh2>0となります。従ってH1=H2=200mmとすれば、h1が0になる前に給水してやればこの条件は保たれます。
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