惑星



 多くの者が、”放浪するもの”と呼ぶ、5つの星について語ることが残っている、それをギリシャ人はプラネタス(Planetas)と読んだ。その内の一つはジョーブの星である、パイノン(Phaenon)という名前の、プロメテウスが造り、その美しさにおいて他より秀でていた、彼が人間を作っているとき、ヘラクレイデス ポンティカス(Heraclides Ponticus)が云うように。彼は彼を隠しておきたかった、他のものにしたようにジョーブに渡すことなしに、しかし、キューピット(Cupid)がこれをジョーブに報告し、マーキュリィがパイノンのもとに送られ、ジョーブのところにくるように説得し、そして不死の身となった。従って彼は星の中に置かれた。

 第二の星はソル(Sol)の星である;他の者はサターンと呼ぶ。エラトステネスはパエトーン(Phaethon)であると主張する、ソルの息子の。多くの者が彼について書いている、彼が彼の父の戦車(Chariot)をどんなに馬鹿げた運転をしたか、そして地球に火をつけた。これにより、ジョーブは彼の雷撃で彼を突き刺した、ソシテ、彼はエリダヌス(Eridanus)の川に落ち、ソルにより星座に運ばれた。

 第三の星はマース(Mars)の星である、多くの者がヘラクレス(Herculs)の物だと云うが。マースの星はビーナスの星を追うとエラトステネスは云う、それは次のような理由からである:バルカン(Vulcan)がビーナスと結婚した時に、彼の注意深い監視により、マースは彼女を見る機会が無かった、マースは彼女の後を追うことしか、彼女から得られたものは無かった。恋により彼女は彼を暴力的に焦がしたので、彼女は星パイロエイス(Pyroeis)と呼ばれる、それはこの事実を示している。

 第四の星はビーナスの星である、ルシファー(Lucifer)と呼ばれる。何人かはジュノーの星と呼ぶ。多くの物語のなかでヘスペロス(Hesperus)とも呼ばれたことが記録されている。これは他の星の中で最大の大きさと思える。幾人かはこの星はアウロラ(Aurora)とケパロス(Cepharusu)の息子を表していると云う、美しさにおいて多くの者より秀でており、ビーナスと並び見られていた、エラトステネスが云うように、この訳でビーナスの星と呼ばれる。この星は明け方と夕方に見られる、なので、ルシファー(*)とヘスペロス(宵の星)と呼んだ。

 第五の星はマーキュリの星である、スティルボン(Stilbon)と呼ばれる。小さいが明るい。この星はマーキュリィに属する、なぜなら彼がはじめて月(**)を定め、星座の進路に気づいたので。エウヘメルス(Euhemerus)はビーナスが最初に星座の制度を定めマーキュリィに教えたと云う。

訳注:* Star Mythsではエオス(Eous)明けの星となっている。
    ** 暦の月。


2001/11/25 Up
2005/01/16 Add Fig
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