へびつかい座



 作家がへびを持つものと呼ぶオフィウカス(Ophiuchus)座はさそり座の上に位置する、彼の体に巻きついている蛇を手につかんでいる。多くの者が彼を、テラス(Thrace)に住む、ゲタエ(Getae)の王、カーナボン(carnabon)と呼ぶ。彼は穀物が初めて人間に与えられたときに王となった。セレス(Ceres)が彼女の恵みを人間に配っている時、彼女が乳母であったトリプトレムス(Triptolemus)に、すべての国々を巡り穀物を分け与えるように命じた、彼等やその子孫たちが、原始的な生活より向上するように。彼は、彼の旅が遅れないように、竜の車(dragon car)に乗って行った、それは最初の一軸(one wheel)を使ったものであった。彼が、先に述べた、ゲタエの王のところに着いたとき、最初は親切に迎えられた。後には、善行を行う、無実の訪問者では無く、最も残忍な敵として、かれは反逆者とみなされ、他の者の命を延ばすことができる彼も、自分自身の命を無くしかけた。カーナボンの命により一匹のドラゴンが殺されたので、トリプトレムスは、彼が待ち伏せの計画が準備されているとさとった時、彼のドラゴンカーが彼を救ってくれるとは思っていなかった。しかし、セレスがそこに来て、盗まれた戦車を若者の為に直し、別のドラゴンを補い、王をその悪意の行いに対して小さな罰で罰することでは済ませなかった、と云われている。ヘゲシアナクス(Hegesianax)は云う、人間が憶えておくように、彼を星の間に描いた、手につかんだドラゴンを殺そうとしている。彼は痛々しく生きていたので、自分で自分自身へ待望の死を与えた。

 彼はヘラクレスだと云う者もいる。彼はリデア(Lydia)にあるサガリス(Sagaris)側の近くで、多くの者を殺し、川沿いの穀倉地帯を壊し続けている蛇を殺した。その地域の女王オムファレ(Omphale)は、貢物と伴に彼をアルゴスに送り返した。彼の勇敢さにより、ジョーブは彼を星座のなかに置いた。

 彼はテッサリア(Tessalians)の王トリオパス(Triopass)と言う者もいる。彼は自分の屋根を葺くために、昔の人が建設したセレスの神殿を破壊した。この行いの為にセレスに空腹の罰を与えられてから、彼はどれだけの食べ物を食べても空腹は満たされなかった。最後には、人生の終わりに向けて、蛇が彼に病をもたらす為に送られたとき、彼はとても苦しんだが最後には死が勝った、そして、セレスの望みにより星の中に置かれた。そして蛇は、彼に巻きつき、いまだに尽きない彼への罰を続けているようである。

 ロードス人(Rhodian)のポリゼルス(Polyzelus)は、彼はフォーバス(Phorbas)だと指摘する。彼はロードス人にとって偉大な協力者であった。市民はその蛇の多さにより彼等の島をオフィウッサ(Ophiussa)と呼んだ。この蛇のなかでとてつもなく大きい蛇がおり、多くの島民を殺した。そしてこの荒廃した島には人が住まなくなった。フォルバス(Phorbas)、トリオパス(Triopas)とミルミドン(Myrmidon)の娘ヒシラ(Hiscilla)との息子、が嵐で流されてきたとき、すべての野獣と巨大な蛇を殺した。彼はアポロから特に好かれていたので、蛇を殺した報償と記念を表すものとして、彼は星座のなかに置かれた。なので、ロードス人は、彼等の船団が海岸より遠く離れて旅立つとき、フォーボスの出現に対して犠牲を奉げる、フォーボスが得た栄光の機会と、予期せぬ報償、が彼等にも訪れるように、星に対して。

 多くの天文学者は、かれはジュピターがアポロのために星の間に置いた、 アスクレピオス(Aesculapius)であると想像する。アスクレイピオスがまだ人間の間にいたころ、薬術においてほかの者にくらべ秀でていた。しかし、かれは死人の命を蘇らせることが出来ないことには、疫病を癒すだけでは満足していなかった。彼は最近云われている、アリストテネスによれば、彼の母の不正義と父の無関心により殺されたヒポリツス(Hippolytus)を蘇らせた。ほかの者はミノス(Minos)の息子グラウコス(Glaucus)を彼の術で蘇らせたと云う。これにより、この罪により、ジョーブは雷により彼を一撃し、彼の家を燃やした。しかしその技術、またアポロは彼の父であること、蛇をもつ姿で星座の間に置いた。ある者達はつぎのような理由で蛇を持っていると云う。かれがグラウコスを蘇らせようとしていたとき、彼は秘密の監獄に幽閉されていた、どうしようかと瞑想していたとき、手にしていた道具に蛇が這った。考えをみだされたアスクレイピオスはその蛇を殺した、その蛇は逃げようとしたので、道具で何度も打った。後に、こういわれいる、別の蛇がそこにきた、ハーブを口にして、それをその死んだ蛇の手にのせた。それが行われた後、2匹ともそこから逃げた。そこから、アスクレイピオスは同じハーブを使いグラウコスもまた蘇らせた。そのような理由で蛇もアスクレイピオスに守られて、星の間に置かれた。この例のあと、彼の子孫はその知識を伝え、医者は蛇を利用する。


2001/08/16 Up
2005/01/16 Add Fig
Copyright(C) 1997 Shinobu Takesako
All rights reserved