3. 彗星/小惑星の軌道要素から座標/速度の計算




 彗星/小惑星の数値積分をおこなうためには、彗星/小惑星のある時点での座標と速度が必要ですので、軌道要素から座標と速度を求めるソフトをまとめました。内容的には中野主一著「天体の軌道計算」に掲載されているフォートランベースのプログラムをC言語に移植したものです。メインのプログラムでは軌道要素から座標・速度を求めたあとに、検算のためにそれを再度軌道要素に戻す内容としています。
 計算例として今後計算する予定の、「軌道計算テクニック」(地人書館)の3章摂動にある「1950VII アラン・リゴー彗星」の計算例とハレー彗星の計算例をプログラムの中にも記載しています。


 「1950VII アラン・リゴー彗星」の計算例
GAUSS=0.017202099;
ECL=23.44579; //1950B
ORB[1]=2441047.5213;// 1971/04/06.0213 // T(TPASS) :近日点通過時刻
ORB[2]=328.9367; // ω(PERI/Somg) :近日点引数
ORB[3]=121.5554; // Ω(NODE/Omg) :昇交点黄経
ORB[4]=17.8336; // i (INC) :軌道傾斜角
ORB[5]=1.444535; // q (QDIS) :近日点距離
ORB[6]=0.59905; // e (ECC) :軌道離心率
EPOCH=2441040.5; //1971/03/30.0 // EPOCH :元期
計算結果
EPOCH=2441040.5000
CD[I][16][1]= 0.079694626566; CD[I][16][2]= 1.407213147898; CD[I][16][3]= 0.325773754846;
VL[I][16][1]=-0.017450661825; VL[I][16][2]=-0.000708005314; VL[I][16][3]= 0.004684579273;
AMASS[16]=0.0;


「1P/1982 U1 Halley彗星」の計算例 (from Catalogue of cometary orbit 1997(12th))  
GAUSS=0.01720209895;
ECL=23.43929111; //J2000
ORB[1]=2446470.9589;//1986 02 9.4589 // T(TPASS) :近日点通過時刻
ORB[2]=111.8657; // ω(PERI/Somg) :近日点引数
ORB[3]=58.8601; // Ω(NODE/Omg) :昇交点黄経
ORB[4]=162.2422; // i (INC) :軌道傾斜角
ORB[5]=0.587104; // q (QDIS) :近日点距離
ORB[6]=0.967277; // e (ECC) :軌道離心率
EPOCH=ORB[1];
EPOCH=4.0*((int)((EPOCH-0.5)/4.0)+1.0)+0.5;
計算結果
EPOCH=2446472.5000
CD[I][16][1]= 0.292488509596; CD[I][16][2]=-0.508161688283; CD[I][16][3]=-0.045506195962;
VL[I][16][1]=-0.025373343081; VL[I][16][2]=-0.015110455835; VL[I][16][3]=-0.010850178120;
AMASS[16]=0.0;


軌道要素から座標/速度の計算ソフト:
speed.zip


2014/09/12 Up

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