ここまでで、出水槽の断面積を大きくして水位差を小さくすれば誤差を小さくできることは分かったが、その場合漏刻システムの小型化に問題がある。ここでは一段漏刻で出水槽と受水槽の断面積が同じ場合の誤差を少なくする方法を考えます。
出水槽と受水槽の断面積が同じ場合の最適値の計算
「3. 一段漏刻(流量変動)のシミュレーション(1)」の断面積が同じ場合の計算で、21時間で出水が終わっていることから流出量が大きすぎることは明らで、出水口の直径を小さくする必要がある。また、24時間で出水が終わることを調整するために初期水位H1(mm)を変動させて調整する。(下図参照)
右表がそのシミュレーションの結果で、出水口の断面積を小さくのに比例して、初期水位を上げる必要があるが、誤差は少なくなっていくことが分かる。
このシミュレーションでは4段までやる予定で、1段目の誤差を余り小さくしても2段目以降の効果が見えなくなるので、1段目の出水口の断面の直径は2割方小さい0.08cm(誤差約3時間)を採用して行う。
シミュレーションソフト:waterclock_05.c
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