3月7日(金) 晴れ 4時 起床、 6時25分 横浜発成田EXPで成田へ。荷物を抱え駅までにダウンで大汗。 8時 成田着、チェックインを済ましゲートに向かうが、呼び出し放送で 他のメンバー9人に合流。団体チッケットということで裏の団体カ ウンターに行くが時間がかかる、地上職員はいつも通り感じが横柄。 10時 成田発若干出発が遅れる。一路北京へ。 北京でのトランジットはそれほど問題なく過ぎる。 他の名古屋と関空よりのメンバー2人と合流、総勢12名がそろう。 16時 北京発、いよいよモンゴルへ。チャーターのはずなのになぜか現地 の人が何人か乗っている。 18時 ウランバートル着、バスにてダルハンへ。 予想通り暖房が効かない。膝が冷える。対向車が全く無い。 道がでこぼこ、荷物が時々飛び上がる。 23時 途中休憩、外に出る。星が手の届く高さに。 西の空にスバル、ヒヤデス、オリオン、シリウス等々、凛々と輝く。 建礼門院右京太夫の「空を見上げたれば、ことに晴れて浅葱色なる に、光ことごとしき星の大きなる、むらなく出でたる、なのめなら ずおもしろくて、花の紙に箔をうち散らしたるによう似たり。」を 思い出す。やはりこれは冬の星座を詠んだものだと思う。と、思っ ているうちに髪の毛座を見損なう。星の降る空はこれが最後だった。 ダウンのズボンを着込む。この後は地獄、バスの窓の内側が凍り始 める、辺りに光が見えない。町の灯が恋しい。ひたすら灯りを探す。 |
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3月8日(土) 晴れ 早朝2時 ダルハン着、宿のマンションの中は天国、階段までヒータがある。 場所は6階、リビング、キッチン、バス、寝室の構成。空はもやっ ている。時間もないのでそのまま寝ずにリハーサルの準備。 5時過ぎ ヘールボップが見えるが、もやで元気が無い。 6時過ぎ 屋上に梯子をつたって登る。氷がはっているがロケーションは最高。 7時過ぎ 太陽が昇。地平線の上に雲があり、太陽をかこむ。 8時過ぎ 雲も晴れる。明日もこのぐらいの天気を期待する。 10時 リハーサル終了。昼食カップ麺。カップ麺は生まれて2回目。こん なことが無いと食べなかったと思う。日本製電子レンジ、ポットが あり、レトルト食品の調理は苦労しない。そのまま部屋の隅で寝袋 に縮こまって仮眠。 14時 起きる。 15時 ダルハンの町を散策。マンションの出口に日食をデザインした垂れ 幕が下がっていた。モンゴルでも中国の影響か龍が太陽を食べるの が日食という伝説があるようだ。 現地の大人の人はほとんど黒の上着で彩りが無い。我々が目立つ。 でも子供たちはなかなかカラフル。 バザールがあり、ラクダ乗りなどをやっている。その裏に日本観測 隊用のゲルが30−40個あるが、帰りがけに数台のバスが到着。 18時 マンションへ。夕食カレー。家主さんがマトン餃子を持ってくる。 家主さんと記念撮影。家主さんがリモコンシャッターでシャッター を切ったのには皆唖然。 22時 寝る。 |
日蝕の垂れ幕 |
民泊のマンションの娘さん |
広場で会った4人組の少年達 |
3月9日(日) 曇りのち晴れ 4時半 起きる。 ベランダに出た人達の「透明度は良い、星は見えない」で始まる。 これを日本語では「曇り」というのだが、これは業界の禁句、誰も 口に出さない。曇りのせいか気温もそんなに低くない。 5時 雪も降り始める。朝食カップ麺。 6時 衛星TVの「NHK朝7時のニュース」を見る、画面ではダルハン は横殴りの雪。でも、マンションではそれほど降ってはいない。 ここは「ダルハソ」ではないかとの声も出始める。 7時 あたりは明るくなり、曇っているのがはっきりとわかる。 7時48分 第一接触 雲に隠れて太陽が全然見えない。 8時過ぎ 祈るような気持ちで、望遠レンズも持って屋上へ上がる。空が明る くなりはじめる。 8時20分 雲の中に太陽が現れる。広角から望遠へのレンズ交換など急いで準 備をはじめる。ND400のフィルターをかけたら太陽が見えず、 ピントが出ない。いつもの日食の様に犬が吠えはじめる。 8時48分 第2接触。皆既始まる。今度は人も吠えている。 暗くなり、雲越しにコロナが広がるのがわかる。 温度は−30〜−40°の前評判とは違って、−10°前後でほと んど変わらず。 8時51分 第3接触。ダイアモンドリングがすばらしい。 ほとんどあきらめていた日食を雲越しではあるが見ることができ、 皆感激。屋上で感激の撮影会。 |
雲を透かして見たダイアモンドリング |
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皆既後の屋上風景 |
9時半 機材撤収、パッキング。 10時 昼食カレー。 12時 バスでウランバートルへ。バスの運チャン元気良く他のツアーバス を抜きにかかるがタイヤがパンク。スペアタイヤも溝が無い。 これが初日なら、たぶん遭難していた。 16時 途中の茶店でしょっぱいお茶を飲む。店主が裏に馬がいるので乗ら ないかと。入るときに裏には馬なんかいなかったのにと思ったが、 茶店の外に出ると1kmぐらい先の家を目指して走っていく点みた いに小さくなった店主の姿があった。店の裏には間違いないが・・ 18時 イフ・テンゲル迎賓館着。外からは大したことも無いホテルだが、 部屋は迎賓館ともあってとても広い。旅行で最初の風呂に入る。お 風呂にも絨毯が敷き詰めてある。 19時 夕食マトン餃子、なかなかうまい。 21時 ホテルのビリヤード。ホテルのボーイが結構上手。客相手にかせい でいるようだ。 22時 寝る。 |
雪道に降ろされてのパンク修理にややあきれ気味 |
丘の麓のゲル(自宅)に馬を取りに全力で走る店主(同行者撮影) |
茶店の兄妹 |
3月10日(月) 晴れ
4時 めざまし無しで起きる。5時と思ったがまだ4時だった。ヘールボ ップを見る。ウランバートル中心部の夜景の上であるが尾も長い。 昔見たベネット彗星の雄姿を思い出す。 8時 食事マトンチャーハン。 9時 ウランバートルの町へ。町まで他の日食の団体のバスに同乗。 9時半 銀行で両替。 10時前 自然科学博物館へ。恐竜がメイン。他の観測隊も来ている。 14時 ウランバートルホテルで昼食マトンミートスパゲッティ。郵便局で 日食カードを買う。これも龍が太陽を食べている図柄。 1日中歩き回る、この旅行で一番ハードな日。町の住宅地の中を豚 や牛が歩き回っている。 |
ヘールボップ彗星 (CanonF1+300mm F5.6 露出60秒) |
17時 ウランバートルホテル発、ザイサントルゴイ展望台へ。時間が無い
ので頂上までは登らない。 18時 ホテル イフ・テンゲル迎賓館着、 19時 夕食マトン天ぷら。入浴の為5分遅れる。皆集まりが早い。 みんなお風呂はどうしたの? 21時 大清算大会。 23時 パッキングを済まし寝る。 |
日蝕のカード |
3月11日(月) 晴れ 3時 起きる。ヘールボップを見る。昨日より透明度が悪い。暗やみの中 で三脚を延ばした時にレリーズが引っ掛かりシャッターボタンをち ぎってしまう。テープでとめてなんとか使えるがレリーズ撮影不能。 写真はあきらめる。 6時 朝食コーンハムエッグ。 7時 出発空港へ。8時前に空港へ。カウンター嬢が間違って8時の便に チェックインしてしまった。航空券の時間を確認しなかったらしい。 でもどうにか10時の便に変更。空港税12$をわざわざ隣の窓口 のカウンターで現地通貨に換金して支払う。 8時半 ゲート待合室へ。免税店で日食ウォッカ2本買う。 10時 北京へ向け出発。 12時 定刻北京着。前と同じでトランジットにてカウンターを通過。 15時 成田へ。3時間で成田。最後に寝入ってしまい着陸で目が覚める。 19時 定刻成田着。 19時48分成田EXPで横浜へ。 21時20分横浜着。 22時 自宅 ダウンを着ているのでまたまた大汗。 注:旅行中メモを取っていないので時間はだいたいの時間。 |
日蝕ウォッカ (25年後の今も飲んでない) |
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